子供のために離婚することにしました(涙)
昨日、日経電子版を読んでたら中国に関するこんな記事があったので、ご紹介。
有料会員じゃないと全文読めないかも知れないので、内容をかいつまんで解説すると
【記事の概要】
・仲の良い夫婦の離婚。子供を良い小学校に入学させるための離婚だった。
・極端な学歴社会の中国において、親は我が子をよい学校に入れたい。
・しかし法律上義務教育では子供は家の近くの学校に行かなくてはならない。
・そのため優良学校の学区内の住居は「学位房」と呼ばれ法外な値段が付く。
・このケースでは離婚後夫が子供連れで優良小学校の学区内に住む両親の下に出戻り。
・離婚しているにも関わらず、元妻も夫の両親宅に同居
これ多分「中国あるある」の1つ。まさにこの間まで観てたドラマの内容とかぶる。
baike.baidu.com(中国国内だと、このURLから全45話視聴可能だけど、日本で観られるかは不明)
「虎母さん猫父さん」というタイトルのドラマで、中国でも結構人気があったらしい。そのドラマの中で、有名高校・大学に進学する卒業生を多数輩出する超一流小学校に入学させるために、今まで住んでいた広くて快適な家を売り払って、学校近くの小汚く狭い家に引っ越しする、というエピソードがある。
我が家の近くにも上海市の学校があるけど、近辺のマンションの価格は100-200平米程度の広さで1500万元程度。日本円にすると何と3億円!!(一昔前はそれでも数千万円程度だったらしいので、まさに不動産バブル)
身の回りに離婚して学校に通わせてます、という人は見かけないのだけど、中国なら確かに離婚してでも何としてでも子供を学校に入れたいというのは、さもありなんと思う。何せ13億人いるからね。
比較するのが妥当か分からないけど、北大と東大と比べると、(北海道大学ではなく、北京大学なので注意)
北京大学学部生数:14,232人(2013年度末)
東京大学学部生数:13,974人(2013.11.1時点)
[出典]
といった具合で、北大も東大も学生数はほぼ一緒なので、北大の競争率はざっくり日本の13倍と言える。中国の激烈な競争やばすぎる。(ちなみに同僚に北大と並ぶ精華大学出身者がいるが、決して優秀には思えない。日本でも決して学歴と仕事の出来不出来がリンクしないのは同じ)なので、親としては、(日本の親以上に)子供が競争を勝ち抜くために良い環境を与えたいと思うはず。しかも、子供の能力以外の部分、というか親の努力でどうにかなる範囲だとすれば、できうる限りの方法を採ろうとするかも知れない。(とはいえ離婚というのは、日本人にはぴんとこないが)
なお、「学位房」という問題については、日本でも国立大学付属幼稚園とか附属小学校に入れようとすると、同様の事象が発生することに留意が必要。実は我が家も考えてたりする。国立小学校の選抜(入試)も、まず学区内に住んでいるか否かという条件がある。ただ次には「くじ引き」というとんでもない手法が採られているので、金だけでは解決出来ないところが悩ましい。まあ、そもそも金で解決出来るとしても我が家には捻出不能だけど。
ちなみに、記事の結びにはこんなことが書いてある。
・現在広州市内では離婚申請者が多すぎて1日50組の申請に制限されている。
・あまりに申請が多いので事務処理に時間がかかり離婚まで最短で1ヶ月はかかる
「上に政策あれば下に対策あり」とはよく言ったもので、お上の圧政に耐え抜くための庶民の知恵ではあるけれど、それにしても離婚ブームすさまじすぎ...。
本日は以上ですー。
ここまで書いてタイトルがひどいなと思ったものの、偽装離婚の話だしタイトルも偽装してても、まあ良いでしょう。
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