No Pain, No Gain

気がつけば不惑、それでも今日も絶賛迷走中。

アイのある生活

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photo by @Doug88888

我が家にはアイがあります。いや、正確にはアイがいます。生き物です。
なんのこっちゃ。
 
アイ=中国語で「阿姨」です。
「阿姨」の意味は、
1)日本語でいうところの「(血の繋がらない)おばさん」
2)(1)が転じて)お手伝いさん
という意味になります。
奥さんは、近所で中国の子供達に「阿姨~」と呼ばれて「私はまだおばさんじゃない!!キーッ」となっていました。正しく中国語の理解が進んでいるようで何よりです。
 
で、我が家にはお手伝いさんがいるわけです。
今日はこの上海でのお手伝いさん事情について書いてみます。
 

日本人の感覚でいうところの「お手伝い」

ごくごく普通の日本人からすると「お手伝いさん雇っているなんて、どこぞのセレブ??船成金みたいにお金を燃やして『どうだ明るくなつたろう』とか言っちゃうのかしら!?」と考えてしまうかもしれません。
少なくとも上海に来るまで僕も「お手伝いさんを雇える=金持ち」とそう思ってました。
誤解無きよう。中国だから雇えている出来るのです。
思ったより安いから。
 

アイ(の時間)はいくらで買えるのか??

数年前に比べれば高くなったと言われるものの、人で溢れる中国において人件費は日本に比べれば相当安いのです。今、うちで働くアイさんの時給は18元/時間(300円弱)。日本の家政婦派遣サービスは大体3000円/時間程度のようですから、10分の1!!
こりゃ安い。1日5時間働いてもらったとして1500円/日、平日5日間働いてもらって7500円/週、ということで、1ヶ月まるっと働いてもらったとしてもざっくり5万円くらいです。
でも、そんなにやってもらう仕事がそもそもないと思う...。
 

アイに何をしてもらうのか?

簡単に言うと、何でもやってくれます。炊事・洗濯・掃除・お買い物はもちろんのこと、子供の遊び相手や赤ちゃんの面倒も請け負ってくれます。
一流のデキるアイになると、ゴルゴ的な暗殺請負や下請けをいじめ抜く偽装請負もいけるかもしれません。
 
うちでは、
・皿洗い
・各部屋の掃除
・洗濯・洗濯物の取り込み&畳&アイロン掛け
・ベッドメーキング
・ご飯の下ごしらえ(野菜を切っておくとか)
・ご飯を作る間に次男(1歳)の面倒を見る
・子供達にシャワーを浴びさせる
・奥さんの中国語会話の相手
・その他
を週に3回、各3時間やってもらってます。
もう少しいてくれたらなあ、と思うこともあるものの、逆に時間を持て余すかもしれません。
結構デリケートゾーン、ではなくプライベートゾーンまで立ち入ってくることになるので、潔癖症気味の人からすると「ちょっとヤダ...」と感じるかもしれません。
 
ただ、潔癖で無くとも、家の中に入って仕事をしてもらうこともあり、乳児や子供の面倒を見てもらうということもあり、アイには信頼感が求められます。そんなアイは一体どこで見つけられるのでしょうか。
 

どこで見つけてくるのか??

いくつか方法があります。
1)アイ紹介所
街中に「アイ紹介所」なる店舗があります。5平米もないような狭い店舗の中におばちゃん達がぎゅうぎゅう詰めになっていて、そこから売られていきます。
かなり誤解と偏見のある表現ですが、僕が見たことのある紹介所はそんな感じでした。
そういうとこから来る人はちゃんとした人なのだろうか。なんか心配。
 
2)知り合いのアイさんを使う
これが確実で、オススメです。
既にアイを使っている人から、アイの空いてる時間を使わせてもらうことができれば、仕事の水準等ある程度保証されるわけですから。
知人が日本人で、その人の紹介なら、なにかと安心。なにより日本人家庭に慣れたアイというのは貴重。中国人から見ると日本人は細かいことにうるさく、日本人から見ると中国人はおおざっぱなので、この辺のギャップを埋める工夫をしないとお互い不幸です。トラブルの原因になりかねません。
もしくは、知り合いの使っているアイさんの知り合い(わかりにくいな...)を紹介してもらうというのも1つの手です。
素性のハッキリしない人に家に入ってもらうのは、やっぱり恐いし。
 

アイさんを入れる前にやっておくこと

1)何をしてもらうかを家族で決めておく
2)面接する
前者は働きながら都度都度メンテしていけば良いと思いますが、後者は必須。給料を決めたり、労働時間を決めるのはもちろんのこと、「フィーリング」を確認する場として必要です。
この人は信用できそうなのか?ちゃんと仕事をしてくれるのか?性格に問題は無いか?といったことを面接官として見抜く必要があります。
必要に応じて家族全員で面接した方がいいかもしれません。子供がなつきやすいかとかも、小さい子供を持つ家庭なら重要なファクターです。
 

アイさんを入れて良かったこと・悪かったこと

うちは「楽にできるものは極力楽にする」という方針の下、どしどしアウトソーシングしてます。
<良かったこと>
・奥さんの家事負担によるストレスが軽減されて、夫婦ケンカが殆どなくなった
・奥さんと子供が中国語に触れる機会が増える(但し驚く程に訛っている)
・中国人と接することで「外国人」という心理的な壁を意識しなくなりつつある
<悪かったこと>
・ない、強いていえば日本に帰った時が心配
 

あとがき(にしては長いな...)

悪かったこととして、「日本に帰ったときが心配」と挙げた。偽らざる本心だ。
 
我が家は中国に来る前は共働き家庭で、僕も奥さんも深夜までの残業が常態化している職場で働いていて、当時は長男くん1人だけだったけど、毎週末僕も奥さんもくたびれた身体を癒やしながら、溜まった洗濯物を片付け、翌週のご飯の準備をすることに追われているような状態だった。
 
次の子供も欲しいけど、2人目、3人目の子供が出来たら僕か奥さんかどちらかが仕事を辞めないと、とても家庭という組織を運営することはマンパワー的に成立しないなあ、かといって家政婦を雇おうものなら、「お金を手出ししてまで会社に働きに行く」ような状態になるし、日本の少子化の原因垣間見えたり!!解もなし!!とか考えてた。
 
たまたま、今は中国に暮らしていて今回の記事で紹介したアイさんというサービスを利用することができているのだけれど、やっぱり日本に戻ったら、上記の問題が再燃することは間違いなく、何かしらの決断をしなければならないのだろうなあと胸がザワザワしている。
 
アイさんは貧富の格差の大きい中国だから成り立つサービスとも言えるのだけど、中国都市部は共働き家庭が多く、そういった家庭を支えているのがアイさん達なのだ。(一人っ子政策を採用してきた中国では引退した両親が家事・育児の面でフォローするということが当たり前でもあるけれど、それが利用出来ない家庭も勿論あり、そういう場合はやっぱりアイを活用する)
 
日本はサービスの品質が高い(のかどうかは実は疑問でもあるのだけど)ことの代償として、対価が上がり過ぎてしまって、今の日本で時給300円で家事全般何でもこなすという仕事に飛びつく人がいるとは到底思えない。
 
家事の負担を減らすことは、家庭を築くことの障壁だったり、女性が仕事を持つこと障壁を低くする一助となって社会的には意義深いことのはずなのだけど、公的にも私的にも画期的かつ有効な手立てが現れないのがある意味不思議だなあとも思う、ということはもしかするとビジネスチャンスがあるのかもしれない。

 

愛を下さい

愛を下さい

 

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