No Pain, No Gain

気がつけば不惑、それでも今日も絶賛迷走中。

上海で家の賃貸借契約を更新してみた

http://www.flickr.com/photos/33230654@N08/3219616595

photo by Herve Boinay

現在、僕は上海の賃貸住宅に絶賛居住中。
契約期間は1年単位で、契約満了が近づいてくると家賃や備品といった契約の条件を
大家と交渉して、条件が折り合えば契約更改、不満なら退去するというのが一連の流れ。
(交渉は不動産会社や物件管理会社といった仲介業者を経由)
 
上海の賃貸住宅は家具、備品その他サービスがセットになっているのだが、
うちの大家さんは、上海市内にもいくつか家を持っている超お金持ちで
これまでの契約更改交渉では洗濯機を買い換えてくれたり、
家の近くにあるジムの会員権(その他サービスってのはこういったもののこと)を
購入してくれたりと、色々と要求を飲んでくれている。とてもありがたい。
 
最近今年の契約を更新したのだけれど、洗浄機能付き便座のリクエストを巡り、
「中国って凄い」と認識を新たにするような交渉になったので、ご紹介。
 

死に至る病

今はもうほぼ治ったのだけど、若かりし高校生の頃痔持ちだった。
おそらくは、トイレで本を読むという癖が原因と思われる。
毎日1時間近く平気でパンツ下ろしたまま、座ってたもんなあ。しかも和式で。
 
痔、とご縁のない人には分からないと思うが、これが結構大変な病気なのだ。
パンツは文字通り血まみれになるし、立ったり座ったりする動きは禁忌。痛みで死ねる。
かなり辛い状態ではあるのだが、思春期の若者らしく羞恥心が優先されてしまい、
「病院?無理無理。死んでも行きたくない!
看護婦さんに肛門見せるなんて恥ずかしい!それなら死んだ方がまし!
同時に股間見られる可能性大だし!「小っさ!」とか笑われたらもう生きていけない!
市販の薬で凌ぐとしても痔の薬を買っているところを誰かに見られたらどうする?
「ここここ、こ、これ、オヤジに頼まれたんだ」とか、絶対バレるし。
ああ痛い!死ぬほど痛い!死ぬ!死神という名のイボがこんにちはしてるよ!?
よく見ると昨日より死神だいぶ大きくなってんだけど。
これ、もしや最終的に死神に身体乗っ取られるんじゃないの?
イボの一部になるなんて嫌だ!母ちゃん頼む薬買ってきて!!」
と、親に頼み込んで座薬を買ってきて貰ったのは今では良い思い出。
 

彼女との出会い、そして...

その後、親を説得しより肛門に負担の少ない洋式トイレを導入してもらったのだが、
事が済んだ後ゴシゴシしすぎるとイボが興奮して大きくなる可能性が発覚した。
極力痔のリスクを排除すべくやってきたのが、彼女。洗浄機能付き便座ちゃん。
彼女は、僕の薄汚い心まで綺麗に洗い流してくれる、まさに天使だった。
以降は彼女のいないトイレはトイレと容認しない姿勢を頑なに貫いてきた。
当然中国に来ても絶対外せない存在として、これまで共に快適な生活を送ってきた。
 
のだが、困った事態が発生した。
 
彼女は普通の便座と違って洗浄するための複雑な構造となっているので汚れやすく、
「洗っても汚れが落ちない。こいつの面倒をみるのは嫌だ。」と奥さんに泣きつかれた。
10代からお互いの恥部も見せ合ってきた関係の彼女を見捨てるのは胸が痛い。
だが、長年連れ添った伴侶のような彼女を汚れた状態で酷使し続けることが
果たして紳士の振る舞いと言えるのだろうか。
このまま彼女とズルズル関係を続けることは辛い、というか汚い。
というわけで、新しいヤツくれ!と仲介業者を通じて大家にリクエスト。
 

斜め上を行く発想というのはこういうこと

数日後、仲介業者の担当者が僕にオーナーの回答を伝えるために電話を掛けてきた。
オーナー曰く「壊れていない物を取り替えるのは不合理」とのこと。
御説もっとも。それはそうだ。
元々ダメと言われるだろうなあと内心思いながら出したリクエストなのでやむなし。
と、思ったのだが、仕事に熱心な仲介業者は真剣な声でこう言った。
「諦めないで!1つ良いアイディアがあるんだ。ただすぐに決断して欲しい」
 
一体どんな提案をしてくれるのか?代わりに買ってくれるのかな?
淡い期待を抱いていると、彼の口から信じられない言葉が…。
「壊れてないから不合理ということなので、これから壊しに行くからね」
 
え!?今、何とおっしゃったのですか?こ、壊す?ななな、何を?
 
「ただ、俺たちも何故かわからないんだが、大家は俺たちを信用していない。
間もなく別の人間に便座を調べに行かせるつもりらしいぞ。
だから、俺たちは奴らが来る前に便座を壊しに行かなくちゃいけない。
今から行って即座に壊すから、お前はそこで待っているんだぞ!」
 
いやいやいやいや!なにこれ。スパイ映画か何かなの?切迫感すごいんだけど。
そんなところに力を注ぐくらいなら、大家を説得する方に力を使うべきだろ。
ウチの奥さんが肛門を刺激する薄汚れた棒に悪戦苦闘していることを伝えて説得しろよ!
そもそも、お前が信用なくす理由、丸わかりだろーが。自己分析手抜きしすぎ!
 
結局、今日も薄汚れた棒が僕のケツを洗っている。
 

あとがき

このやりとりを奥さんに話したところ、全く信じてもらえませんでした。
ひとしきり笑った後「その話、自分で作ったんでしょ!」と。
まあ、信じられないのも自然なことだと思うんですけどね。
逆の立場なら「捏造ワロスwww」とか言うだろうなあ。
ただ、仲介業者の個人的かつ独創的な発想なのかというと、何となくそうでもなくて結構中国ではよくあることのような気もするから、中国は本当に侮れない。

習政権が工場爆破令、豪腕に地方政府が震撼 - 雑誌記事:@niftyニュース

にっちもさっちも行かなくなったら、ぶっ壊す!!っていうのはお家芸なのかな。

 

爆発しないケータイをください、を中国語で言ってみよう

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